· 

「買い物は投票だ」という考え方

中小企業診断士 佐川博樹

推し活に似たこと

この買い物は投票だという考え方は、推し活に似たことではあります。しかし、無理して買うということではありません。推し活はちょっと無理している部分がどうしても出てきますが、普段の買い物はその推し活とはちょっと違います。

 

ただ、似ているところもたくさんあります。たとえば、「応援」という気持ちです。買い物することによって、その企業やアイドルなどを応援することに繋がるという点ではかなり似ています。

 

たとえば、「ストーリー」。推し活の場合、やはりその推す人の背景や頑張りなどが推す理由になります。投票と同じ行動の買い物も、その企業がどのような姿勢、ビジョン、製品へのこだわりを持っているかが大事になります。

そして、商品そのものの価値もそうですが、その背景やストーリーに価値が生まれ、それが価格に反映されるようです。

 

中小企業はこれを目指した方が良い?

商品価値で差別化が図れない可能性があったり、コスト競争力が持てなかったりする中小企業の場合、この投票行動を促すような行動は重要そうです。もちろん、見せかけのものは今の賢い消費者にはすぐにバレてしまうので、逆効果です。

 

そうはいっても、等身大で、かつ自分たちのビジョンや背景をしっかりと反映させた商品やサービス作りというのはできるはずです。

 

課題は、それをどう発信するかなのかもしれないですね。

 

資金に乏しいので、TV-CMを打つこともできません。そうなると、SNSを駆使していく必要もあるでしょう。

そのあたりの発信をしっかりしていくことは、この投票行動を促す「選挙活動」として大事なのかもしれません。

 

誰かに話しながらやるとできる

そういう物書きのようなことは苦手でね、という中小企業の方々がいます。

そういうときは、誰かに話しながらやるとできたりします。

私たち、中小企業診断士のような人間と話したりすると、他社との違いがわかったり、自分たちのストーリーが意外とすっきりしたりもします。

 

投票を受けるために、ぜひ、こうしたストーリーなどを整理してみてください。

 

以上