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DXは「やるかやらないか」

中小企業診断士 大山昇

 

いきなりですが問題です。

「あなたは英語が話せますか?」という日本語を英語に直すとどうなるか分かりますか?

多くの日本人が

 

Can you speak English?

 

と答えるのではないでしょうか。

 

この答え、決して間違ってはいませんが

「お前に話す能力があるのか?」

といった感じの少しバカにしたニュアンスがあるそうで

よりよい回答としては

 

Do you speak English?

 

となります。

 

Can ではなく Do ということですね。

 

筆者は主に中小企業のIT化やDXの支援を生業としていますがそうした現場でもこのCanとDoを意識することが非常に多いです。

 

どういうことかというとなかなかIT化が進まない事業者の共通点としてまちがいなく「行動量が少ない」ということが挙げられるのです。

これは

 

・調べさえすればわかることを調べない

・やってみればわかることをやらない

 

といったことを指します。

 

確かにITに馴染みのない方からすれば「よく分からない」「下手に触って変なことになったら怖い」という気持ちになるのはよく分かります。

 

ただ、インターネットという便利なものがあるので分からないことがあっても検索すればたいていのことは分かります。

なのにそれをしない、ということは結局面倒くさがっているだけなのかもしれません。

検索してみて分からなかったのなら仕方ありませんが・・・

 

個人的には、DXの最初の一歩は「検索する」ではないかとすら思います。

「検索する」ことならできますよね?

つまりDXはCanではなくDoなんです。

「できるかできないか」ではなく「やるかやらないか」ということなんです。

 

ちなみに経済産業省の調査によれば、IT人材の不足数が年々拡大しており、2030年には最悪79万人不足する可能性があるそうです。

 

そうなってしまえば、いざIT化に取り組む際に誰かを頼ろうにもIT人材にたどり着くことができず、自分でなんとかするしかない状況も十分ありえます。

 

「まずは手を動かしてみる」「わからない言葉は検索してみる」といったことを意識して行動量を増やし、IT化/DXの波に乗り遅れないようにしましょう。

以上