中小企業診断士 栗田一正
最近では、ChatGPTやGemini、Microsoft Copilotなどの生成AIが多岐にわたる活用シーンで活用されています。
私は中小企業診断士としての業務に従事する一方で、webコンテンツ制作の現場にも身を置いているのですが、生成AIには企画のアイデア出しからコンテンツの構成づくり、執筆、推敲、校正まで幅広くサポートしてもらっています。「コンテンツをつくって」と “丸投げ”するわけにはいきませんが、生成AIのサポートにより、制作時間が半分に短縮できるなど、業務効率は飛躍的に向上しています。
さて、生成AIを効果的に活用して業務効率を高めるためには、できるだけ短時間で生成AIから適切な回答を得ることが求められます。そして、その回答の精度は、AIに対する「指示出し」のクオリティーに大きく左右されます。この指示出しのことを「プロンプト」と呼びます。
今回は、生成AIから良い回答を引き出すためのプロンプト作成方法をご紹介します。
プロンプトの要素は4つ
プロンプトの作成方法についてぜひ押さえておきたいのが、生成AIを研究するコミュニティであるDAIR.AIが公開している「プロンプトエンジニアリングガイド(https://www.promptingguide.ai/jp)」です。このサイトは2024年8月末時点で未完成のページもあり、現在進行形で情報のアップデートが進んでいます。
このプロンプトエンジニアリングガイドには、プロンプトの要素として、次の4つのいずれかの要素が含まれると記載されています。
命令 - モデルに実行してほしい特定のタスクまたは命令
文脈 - 外部情報や追加の文脈が含まれる場合があり、モデルをより良い応答に導くことができます。
入力データ - 応答を見つけたい入力または質問
出力指示子 - 出力のタイプや形式を示します。
これらの4つの要素について、私の経験と解釈をもとに簡単に説明します。
命令(Instruction)
命令は、プロンプトの「タイトル」のようなものです。具体的かつ簡潔に表現することで、質の高い回答を引き出せます。
文脈(Context)
文脈は、プロンプト生成における「前提条件」です。生成AIに与える役割や守るべき制約などを明確に示します。
入力データ(Input Data)
入力データは、生成AIに提供する「参考資料」です。参考となる資料を提示することで、より適切な回答が期待できます。
出力指示子(Output Indicator)
出力指示子は、「回答の形式」を示します。文字数や文体、表示形式(例:表形式やテキスト形式など)を指定することで、生成AIはその指示に沿って回答します。
プロンプトの記載例
次にプロンプトの記載例を紹介します。以下は、「SEO対策 中小企業」という検索キーワードで上位表示を目指すブログの構成案を依頼する場合の例です。
以上