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東京商工会議所のインボイスなどに関する調査

中小企業診断士 佐川博樹


インボイスには概ね登録

実際には、調査に協力した分だけだから、登録していない人が調査に協力しないということもあるので、一概には言えなそうだとしても、かなりの割合で登録したことがわかる。約73%。

 

登録していない人でも今後やらないとと思っている人が6割。となると、80%超えの人が登録するようになるだろう。

 

だが、2割はインボイスには登録しないってことになる。一体、どうするのだろうか。

 

ちなみに、B2BとB2Cでは登録の割合は大きく違う。

B2Bは上述のとおり73%だが、B2Cは25%。

B2Cの場合は多数が免税のままを選択している。

 

登録しない理由は「税負担が増える」「事務負担が増える」の2つが主。

どちらも法律に則るならやむを得ない理由だが、中小零細の場合、この二つが厳しいと言えばそう。

 

B2Cの方は、もうこのまま登録しないで行くだろうと思われる。

 

電子帳簿保存法への対応はきつい

正直、私自身も完全ではないと思っている。規模が小さいほど、対応に困っていそう。

ここは、税理士さん自身が困っているという話も聞くので、その先にいる中小企業では本当に困っているだろう。

実際、電子帳簿保存法改正に対応できないから、廃業したという税理士さんも居ると聞きます。

 

今後、これへの対応は本当に考えていかないとまずいと思う。

 

制度自体の理解が進んでいない状況で導入になったこともあるので、今後は制度自体の理解をどうするかが第一の課題かな。

 

法律への対応は必須

悪法も法なり

 

とはよく言ったもの。私は別にこのインボイス制度や電子帳簿保存法改正について反対もしていないし、賛成もしていないのだが、企業経営者として大事なのは、きちんと守ることではないか。

もちろん、反対する方はそういう活動をすれば良いし、賛成する方もそういう活動をすれば良いと考えている。

 

いずれにしても、決まった法律への対応は必須であり、文句があるから守らなくて良いということではないことは理解しなければならない。

 

中小企業経営者として、顧問税理士さんが対応できないということがわかったら、これは対応できる人にシフトしなければならない。環境の変化に対応することは企業経営者として大切なスキルだと私は考えます。

以上