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「健康経営」で最初に取り組んでほしい3つのこと

中小企業診断士 大口憲一

 

前回、私のブログ担当の時に「健康経営が広がる背景」についてお伝えいたしました。

 

「健康経営」が広がる背景

 

今回は実際に健康経営に取り組みたい方に、最初に取り組んでほしい3つのことをお伝えしたいと思います。

 

1.「健康宣言」を行う

「健康宣言」とは「これから自社は健康経営に取り組む!」ということを代表者が社内外の関係者に向かって宣言することです。

「ただ宣言するだけ?」と思われる方が多いかもしれませんが、この宣言は非常に大事です。

 

なぜかというと、健康経営の取り組みを進めるにあたり、経営者の存在感や影響力は非常に大きく、経営者の健康経営に対する取り組みの本気度が従業員のやる気に大きく関わってきます。

 

実際に健康経営の取組が進んでいる企業の共通点として、経営者が積極的に健康経営の取組を推進しているように見受けられます。

さらに、社外にも発信することで、健康経営の取組の本気度を伝えることにもつながります。

また、健康経営の取り組みを通じて、従業員を大切にしている企業であることをアピールすることが可能になり、人材採用や従業員の定着率の向上、優秀な人材の流出防止にも効果があります。

 

もし健康宣言を行う場合、協会けんぽや健康保険組合等で実施している「健康宣言事業」を活用することをおススメします。

この事業を通じて健康宣言をすることにより、保険組合のページで健康経営に取り組んでいることをホームページ等で公表してくれるだけでなく、健康づくりの取組のサポートを行っている組合もありますので、ご興味あれば加入している保険組合に問い合わせてみてはいかがでしょうか。

 

2.健康経営の担当者を決める

「健康宣言」を行った後、次に行うステップとしては、健康経営を実践する組織を構築することです。

 

まずは、社内で健康経営を推進する担当部署や担当者を決めます。

担当者は「全社または事業場における健康経営に関する施策立案」や「経営者に対して、健康経営の取り組みの方針や進捗状況、結果等に関する報告・相談」、「産業医や保健師等の産業保健スタッフを通した従業員の健康課題の把握」などの業務を担当します。

 

大企業では、健康経営専門の担当者を置く場合もありますが、中小企業の場合は、総務や人事の方が兼任することが多いです。その場合は、(安全)衛生管理者や(安全)衛生推進者など、専門資格をもった従業員を配置したり、関連する研修を受けさせることも検討していただくと良いです。

 

また、事業場が複数ある場合は、事業場ごとに担当者を決めていきましょう。これは、事業場ごとに健康づくり担当者を設置することで、取り組みの温度差をなくすことにつながるからです。

実際に健康経営優良法人の認定はすべての事業場に健康づくり担当者を設置することが必須事項となっています。

 

3.従業員全員に定期健康診断を受けてもらう

健康経営の取組でまずやってほしいことの3つめは「従業員に定期健康診断を受けてもらうこと」です。

これは「自社と従業員がどういう健康課題を抱えているか」を把握するために必要だからです。

 

定期健康診断は病気の早期発見、早期治療だけでなく、自分自身の健康状態を把握し、問題点を改善するという重要な役割があります。また、従業員がどのような健康状態にあるのか、自社にはどのようなリスクがあるのかを把握することができ、次の取り組みの一歩につなげることができます。

 

以上のことから定期健康診断受診率100%を目指すことが、健康経営の取り組み推進のためには必要不可欠です。

ちなみに、定期健康診断は労働安全衛生法において、事業者に実施義務、労働者には受診義務が定められていますので、経営者や健康経営を推進する担当者が定期健康診断の重要性を発信し、受診率の向上を図っていくことが重要です。

 

これら3つの取組は、健康経営の取組を行う基盤づくりとなるものです。

特にお金がかかるものはありませんので、この3点を意識して取組を推進していただければと思います。

以上